僕の不満なんかには気付かない感じ。
会った時の憮然とした表情は僕との会話で消えてきた。
なんとか笑みがけいとの顔に戻ってくれば
それだけで安心できる。
やっぱりけいとの事が好きなんだなぁ。
そんな風に感じてしまう。
『Love or Lust』【scene:34「惚れた弱み」】
けいとの車に続いて、僕の車をしばらく置いておける場所に移動。
24時間営業のゲームセンターに車を停めてけいとの車に乗り込む。
初めて乗るけいとの車。
爽やかな匂いのする芳香剤が気持ちを落ち着かせる。
「お腹空いたでしょ」
「うん。めっちゃ空いた」
「見たいって言ってた映画の時間までもう少しあるからその間にご飯食べよっか」
「まじで!覚えててくれたんだ」
「あははww 俺も観たいって思ってたし、観るなら一緒に観ようと思ってさ」
その台詞でさっきまでの不満が消えていく。
前編がTVで放送されてるのをたまたま見たら面白くて
後編の上映がすぐに始まるって事にTVのずるさを僕が愚痴ったんだった。
『ノートに名前を書くだけでその人が殺される。』
ありえないような設定だけど、妙に引き込まれてしまった前編。
いつも観たい映画があってもことごとく見逃している僕としては
一緒に観ようって誘ってもらえるのは願ってもない。
映画の面白さとマンガの面白さの違いについて
けいとの講義を聴いているうちにシネコンが併設された
ショッピングセンターに辿り着く。
「何食べよっか」
目に飛び込んできたのはオムライスのお店。
とろとろ玉子のかかったオムライスの写真に迷わず決めた僕が
「ここにしない?」
と言った。
「う~ん。俺の好きなオムライスとドリアのお店が他にあるんだ。
食べたい気分はちょっと我慢して、明日行かない?」
「まじでっ!それなら明日でいい♪」
「んじゃどうしようか。和食じゃダメ?」
「いいよ。そうしよう。」
そんな感じでうどんとかやくご飯のセットを食べて、空腹が満たされる。
ご飯を食べる前に買ったチケットを見て再度時間を確認したら
もうちょっと時間を潰してられそうな感じ。
「それじゃあ、店内を一周しようか。」
って言いながら、二人でショッピングセンター内を歩く事にした。
ねぇ。
あのチケットの半券ってまだ持ってる?
色あせてきちゃったけど
僕にとっては大切な思い出。
他に色あせたモノなんかないよね。
(続く…)
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